ワインを選ぶときやワインの話をしていると「新世界、旧世界」という言葉を耳にしますよね。
「どういう意味なのかな?」と気になった人も少なくないかもしれません。
この記事ではワインの世界で言われる「新世界、旧世界」についてご説明します。2つの違いからチリワインの歴史もご説明するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
もくじ
新世界、旧世界とは?

ワインの市場で言われる「新世界、旧世界」とは、以下のような意味があります。
・新世界・・・ワインの歴史上において「もともとブドウが栽培されている地域ではなかったが、植民地による支配や移民によって、ワインを作るために新しくブドウを栽培されるようになった国や場所」のこと。
・旧世界・・・「もともと自生していたブドウを使い、ワインを生成していた、ワインを作った先駆け的存在ん国や地域」のこと。
新世界に分類される国々はたくさんあり、アメリカや日本、カナダなどの先進国からチリやアルゼンチンなどの南米、南アフリカも含まれます。
対して旧世界に分類される国は主にヨーロッパ。スペインやイタリア、ドイツやフランスが旧世界と呼ばれる国々です。
新世界といえども、最も早くワインのためのブドウ栽培を始めたのは1850年ころと言われているので、その歴史は長いです。
しかし、旧世界でのワインの歴史はなんと紀元前6000年頃で、あのイエス・キリストも飲んだと言われるワインも生産している歴史もあります!!
旧世界の国々のワインの歴史と比べると、新世界の歴史がまだまだ浅いことは明らかでしょう。このような理由から、ワインの産地を区別するときに「新世界と旧世界」という呼び方をしています。
新世界と旧世界の違い

新世界と旧世界の違いは様々です。新世界と旧世界の違いを具体的にご説明するので、ぜひチェックしてみてください。
【新世界のワインの特徴】
新世界のワインは旧世界のワインに比べると、コストパフォーマンスがよく、価格が安いことが大きな違いのひとつとしてあげられます。
新世界で作られるブドウは大きな土地での大規模生産によって、効率的に生産することに成功していたり、人件費や土地代を旧世界よりも抑えることができることが理由です。
また、新世界のワインは果実味が強く、芯のあるワインが多いことも特徴です。
「価格が安いということは、味もそこそこなのかな?」と考える方が多いかもしれませんが、新世界のワインにも美味しいワインもたくさんありますので、色々なワインを飲み比べてお気に入りのワインを見つけてみましょう!
【旧世界のワインの特徴】
旧世界のワインは大量生産向けではないものが多いです。
その分価格も上がりやすく、希少性の高いワインが多いと言えるでしょう。
基本的には、伝統的なブドウの生産方法・醸造方法を採用しており、港では「クラシックワイン」と呼ばれています。
旧世界のワインは新世界に比べると歴史が長いことから、歴史的な背景や文化的な背景もワインの市場に影響を与えています。
何より旧世界においては「産地」が大切な要素のひとつになっていますので、旧世界のワインを手に取った際は産地にも注目してみてください。
産地の格付けレベルでブドウの品種や品質まで知ることができます。
チリワインの歴史
今や日本への輸出量ナンバー1に躍り出た「チリワイン」。
チリワインの歴史は諸説ありますが、その歴史は1600年代に始まりました。スペインの宣教師がミサの際にワインが必要であったことから、スペインからブドウの苗木を持ち込み、入植したことでチリワインの歴史が幕を明けました。
その後19世紀にヨーロッパ全土でブドウの害虫被害が蔓延。この被害からブドウを守るために、多くの旧世界の醸造家が苗木とともにチリに渡ったことが、チリワインの発展と技術の向上に拍車をかけたと言われています。
まとめ
「新世界と旧世界」の言葉の意味と違いをご紹介しました。
新世界と旧世界は、歴史や国は違えど「ワインを作る生産地」としては深く実は深く繋がっています。
今まで「新世界、旧世界」の違いを知らなかった人はぜひ、この違いや意味を意識してワインを選んでみてください。きっと今までよりも楽しいワインライフが送れるはずです!
実際にワインを楽しむにあたって、ワイン専門用語も知っておくといいと思います。よく使われる用語をまとめてますのでチェックしてみてくださいね。